先日、自宅近所の公園に出かけた時の話で。
強い日差しはあるものの、いい感じの木陰を見つけて一休みすることにした。
座り込むと地面との距離が近い。
そして「この土と草の感じなんか知っている」と、手でざらざら触りながら小枝を見つける。
これは!
小学生の時、近所の5歳上のT君が「小枝をペンのように扱いながら土に書いて話を聞いていた時」と同じ構図だと思い出した。
愛媛県の山奥生まれの出来事なので、素朴な遊びがあふれていて。例えば、どんぐり拾ってつまようじぶっ刺してコマにするとか。
話の内容は漢字か歴史が多くて、たまに「〇組の〇〇ちゃん、かわいいよね」とか、男子特有のキモイ話をしたり。
そして、女子は入れない。
理由は話すのが恥ずかしいから。
そんなT君に「将来は何になるん?」と大変ありがたい講義のあとに聞いたことがあった。
返事は「先生」と土に書いて教えてくれたような気がする。
そんな思い出の場所の一つが木陰で、つい思う出して振り返ってしまう。
そして、地元の先輩から随分前に「先生やっとるらしいで」と、聞いたことがあった。
私も当時「お前は将来、何なるん?」と聞かれたはずで。その時は「美容師やで」と、しっかり答えていない。
もしT君にまた会えたら、近況報告をした後、よさげな木陰に集まって当時の話を聞いてみたい。