2024-04-04

思いでの山下公園

つい先日、山下公園に行った時の話。


冬の寒さから気温が上がり始めた頃で大勢の人が公園に集まっていた。


山下公園には高校の修学旅行が初めてだった。海沿いを歩きながらぼんやり当時の記憶を思い出す。


キョロキョロしながら歩いている自分が薄っすら浮かんだ。そして学生服に白の靴すがた。なぜか「白靴のみ」の指定があった。

しばらく歩いて「確か公園のあと元町に移動してアーミー調のシャツを買ったなとぁ」とピンポイントに思い出す。当時、都会で古着が流行ってたからなんとなく買ってしまったのだろう。


修学旅行では都内が2日間、横浜が1日で山下公園と元町が自由行動エリアだった。携帯電話を持たずに良く回れたなと思ったり。


そして忘れていた思い出が、あるエリアで強く蘇ってしまう。


ここからは高校2年生17歳の男子で、盆地に広がる田んぼ道が通学路の学校に通う三人組をイメージして欲しい。


先生から「ええかお前ら、班で予定通りに行動せいよ」としっかり注意されていた。


それは、要注意人物として私の班のメンバーの1人に「絶対に許さんからな」と、常に彼女と一緒にいたい奴がいたからで、ちなみに全然友達じゃない。


彼はちょっと周りと馴染めない奴で、班決めのときに余ってしまい「立花の班やな」と、担任が決めた。自分はと言えば、二人組だったので最弱の班として人員補強されたんだと思う。


そして公園の広場でクラス全体に「くれぐれも班を離れて一人で行動しないように。分かったら解散!集合時間を守れよー」とか担任が号令をした後、少し離れて早速奴が彼女の方へ走っていく。


「じゃ何時にあの辺りで!」と、木の下あたりを示しつつ姿を消していった場所が、時を経てそのまま残っている。


そして、自由行動が終わって先生にバレる事なく集合場所に帰ってきた。ただ、危険を冒してまで「どこ行ってたの?」と真実を聞きたくなり薄い関係ながら聞くと「近くのホテルに行っとった」と、口から出たのは驚いてしまった。

それが本当か嘘かはわからなかったけど公園は変わらず賑わっていた。